臨床研修医中に事情があって中断した先生方へ
令和5年度 マッチング結果
平成16年度から医師臨床研修マッチング協議会によって臨床研修医のマッチングが行われ、令和5年度は10,202 名の医学生がマッチングに参加し、勤務先が決定しています。
令和5年度のマッチング協議会における希望順位登録者数は約9,913 名であり、第一希望における臨床研修病院のマッチング率は75.8%でした。
また、令和5年度の第3希望までのマッチング率を合わせた数字は89.7%です。毎年約90%を維持しており、ほぼ医学生の希望通りの結果となりつつあるといえるでしょう。
就職後の現状
しかし、現状では希望通りの病院に就職しても、指導医との相性、同期の研修医との調和、看護師との連携といった人間関係によって、悩まれる先生がいらっしゃる事実があります。研修医の募集人数が少ない病院では身近な存在となる同期が少ないため、日頃の相談すらできないといった事が起き、必要以上に連続的なストレスを感じる事があります。また、2年目の研修医が極端に少ない病院でも同じ状況に陥る事もあります。
その他では、先生によってですが、年の離れた先生と気軽に話せない方もいらっしゃれば、現場において患者さんと上手く話せない方もいらっしゃるはずなのに、そのような日常会話を必要とするシュチュエーションは置き去りになるケースもあります。物理的なストレスでは、医療機関によっては大量の雑務を押し付けられるせいで、「自分の時間(勉強する時間)を持てない」や、「睡眠時間が足りず精神的に不安定になるといった事」もあります。その他として、「ご自分の勉強のために海外へ留学する」や、「女性の先生であればご結婚・子供を授かる」というおめでたい理由等があります。
このような様々なご事情があり、臨床研修医の中断を決断されたお気持ちがある事は承知しております。
臨床研修再開向けての現状
マッチング協議会によって、毎年10月頃に研修プログラム別マッチング結果の発表があります。必然的にフルマッチングしている病院では初期臨床研修を受ける事はできませんが、10月以後に辞退者・医師国家試験不合格者・留年者等によって定員割れする病院は少なからずあります。またそれ以外の諸事情によって、新年度が始まった後に初期臨床研修を中断する先生もおられ、急遽定員割れする事もあります。
昨今の臨床研修中断者の再研修先は、「研修プログラムに定評のある病院」、「都心部や交通アクセスの良い病院」は、マッチング率が高く難しい状況ではありますが、上記のような情報も活かしながら、先生方に研修先病院をご案内できればと存じます。
臨床研修再開へ向けて
新しい研修先の病院を探させていただく際に、病院から必ず受ける質問があります。それは中断理由です。病院としては指導する責任と立場である事から、受け入れに対して慎重にならざるを得ない部分があります。そのため中断理由は、病院の人事担当者様が、院長や指導医の先生と院内で検討される際の重要なポイントとなっています。このような事があり、人事担当者様とのファーストコンタクトの時に、中断理由を具体的に伝える事ができるか・できないかで、道が分かれる事がしばしばあり、先生に対しての印象も大きく変わります。
上記のような重要なポイントを挙げるといくつかございますが、もう一つ挙げさせていただくと、現研修中の病院へ「中断の意志」をすでに伝えたかもポイントです。中断の先生を採用する病院おいては、現研修先で作成された中断証明書が必要となり、病院間の手続きも必要となるためです。
このような事を踏まえて、新たな病院で・新たな気持ちで研修の再開をしたいとお考えの先生や、今一歩再開に向けて踏み出せない先生方のお力になりたく存じます。ただ、上記のように通常の転職とは違う事から、先生の前向なご協力が、ご希望にあった病院のご提案につながってくる部分もございます。
これまでに、私たちはたくさん先生方の転職のお手伝をして参りました。日々変化する病院情報と、転職のサポートで培ってきたノウハウを活かし、臨床研修再開に向けての病院のご提案させていただきたく存じます。先生にとってご満足していただける病院をご紹介できるように精一杯させていただきますので、研修再開をお考えの際は、是非お問い合わせ下さいませ。